沖縄にも郷土味噌汁があると知ったのは
北海道以外にもセイコーマートがあると知るよりもずっと後のことだった。
沖縄に旅行に行って、どんなにゴーヤチャンプルと島ぶどうが美味しくても
更には店主があたたかくてやさしい店に行っても
味噌汁なんて出してくれなかったじゃないか。
もしかしたらメニューに味噌とか汁とか書いてなかったからかもしれない。
その名もイナムドゥチである。
声に出して読みた、くはならないが声に出さないと一生覚えられない名である。
意味は「イノシシもどき」。これが方言でなまってイナムドゥチである。
食べ物の名前で「もどき」と言ってしまう潔さ。
みりんもどきをみりん風調味料と表現するよりずっといい。
なんなら穴子をうなぎもどきって名前で売って欲しい。穴子好きだけど
で、なんのイノシシもどきは結局何なのかというと豚である。
豚よりイノシシの方が価値が高いということは知らなかった。
でもイノシシがないからしょうがなく豚を使える沖縄ってすごいなと思う。
で作り方ですが、椎茸、こんにゃく、豚バラを細めに切って無水鍋で煮て、
白味噌を入れて、沖縄の郷土かまぼこ?であるカステラかまぼこを加えて
塩と胡椒で少し味を整えて完成である。
シンプルな具材でコクがあってとても美味しい。沖縄行きたくなった。
いや食べる前から行きたくなっていた。